私(関正明)のこれまで発表した日本語論文を、最近のものから順にリストアップしました。2014年9月アップデートしました。
和文書籍
関正明, 福地健郎. 房水漏出. 眼手術学 6. 緑内障. 文光堂, 200-205, 2012.緑内障手術(線維柱帯切除術)の術後合併症である房水流出の管理について対策手術を含めて解説しています。
福地健郎, 関正明. 眼圧を下げるとなぜ視野障害の進行が止まるのか? 眼のサイエンス 眼疾患の謎. 文光堂, 101, 2010.新潟大学眼科での共著です。
和文総説
関正明. 緑内障性視神経症に対する神経保護治療. 医薬ジャーナル. 特集 緑内障治療の現状と課題 46(4): 1219-1222, 2010緑内障や糖尿病網膜症など網膜・視神経の神経細胞死を伴う疾患では、失われた視機能の回復は不可能です。したがって、神経細胞死の抑制、すなわち神経保護が望まれています。例えば緑内障について、現在の眼科臨床においては、眼圧下降治療を介した「間接的」神経保護治療を行っています。しかし、正常眼圧緑内障が多くの割合を占めるという日本の緑内障疫学の特徴を考えると、眼圧下降を介さない「直接的」神経保護治療に対する期待が高まっています。その戦略は、① 網膜神経節細胞を健常に保ち生存能を高める、② 網膜神経節細胞に対する障害機構を緩和する、という2つでしょう。この総説では、神経栄養因子とグルタミン酸毒性に注目し、緑内障性視神経症に対する神経保護治療の可能性について論じています。(新潟大学脳研究所・米国バーナム研究所での研究内容をもとに、新潟大学眼科勤務中に執筆しました。)
関正明, 安藤伸朗. 糖尿病網膜症の網膜光凝固・硝子体手術のエビデンス. EBMジャーナル 6(3): 316-321, 2005.米国で実施された3つの大規模研究(Diabetic Retinopathy Study, Early Treatment Diabetic Retinopathy Study, Diabetic Retinopathy Vitrectomy Study)の結果を中心に、糖尿病網膜症に対する網膜光凝固・硝子体手術の効果について総説しています。(済生会新潟第二病院眼科での仕事です。)
和文原著論文
石井雅子、 関正明、 張替涼子、 阿部春樹、 福地健郎. 緑内障患者における両眼視および単眼視での読書能力と中心視野感度の関係, 日本眼科学会雑誌 117: 925–930, 2013.新潟大学眼科での共著論文です。
末武亜紀, 福地健郎, 芳野高子, 栂野哲哉, 田中隆之, 関正明, 上田潤, 原浩昭, 阿部春樹. Overhanging bleb 再建術前後の角膜乱視、矯正視力および眼圧の検討, 眼科手術 24: 361–365, 2011.
新潟大学眼科での共著論文です。
福地健郎, 芳野高子, 関正明, 田中隆之, 栂野哲哉, 上田潤, 原浩昭, 白柏基宏, 阿部春樹. 緑内障薬物治療の改良と広義・原発開放隅角緑内障眼の経過眼圧値の変化. 眼科臨床紀要 4: 209-215, 2011新潟大学眼科での共著論文です。
坂上悠太, 福地健郎, 関正明, 田中隆之, 栂野哲哉, 芳野高子, 上田潤, 原浩昭, 白柏基宏, 阿部春樹. 落屑緑内障眼の角膜内皮細胞所見の検討. あたらしい眼科 28: 430-434, 2011新潟大学眼科での共著論文です。
福地健郎, 末武亜紀, 張大行, 芳野高子, 関正明, 上田潤, 阿部春樹. 巨大な Overhanging Bleb の1例に対する乾燥羊膜併用濾過胞再建術. 眼科手術 23: 619-624, 2010新潟大学眼科での共著論文です。
関正明, 富樫元, 安藤伸朗. 糖尿病網膜症に対する硝子体手術後の視神経萎縮とそれに関与する全身および眼局所因子. 日本眼科学会雑誌 110: 462-467, 2006.糖尿病網膜症に対して硝子体手術を行った場合、術中・術後の合併症がないにもかかわらず視力が改善しない症例をしばしば経験します。視神経萎縮は原因の一つと知られていますが、その頻度やなぜ生じるのかはよく分かっていませんでした。この論文では、硝子体手術を行った糖尿病網膜症患者さんを対象に、術後の視神経萎縮の頻度と関連する背景因子を調べました。その結果、術後視神経萎縮の発生頻度は約10%で、腎機能障害を伴う増殖糖尿病網膜症を有する患者さんでリスクが高いことが明らかになりました。(済生会新潟第二病院眼科での仕事です。)
池田純, 田中玲子, 関正明, 小川涼太, 武田啓治. 眼瞼腫瘍の切除後に遊離複合移植を行った症例. 眼科手術 18:127-131, 2005.長岡赤十字病院での共著論文です。
小川涼太, 池田純, 関正明, 田中玲子, 武田啓治, 阿部映一. Jensen変法を施行した固定内斜視の1例. 眼科臨床医報 98: 59, 2004.長岡赤十字病院での共著論文です。
関正明, 武井延之, 那波宏之, 福地健郎, 田中隆之, 上田潤, 阿部春樹. 網膜における神経栄養因子の発現-実験緑内障眼における脳由来神経栄養因子の定量的解析-. あたらしい眼科 別冊緑内障 14: 21-24, 2004.新潟大学脳研究所で大学院生をしていた頃の基礎研究での仕事です。
福地健郎, 関正明, 上田潤, 葉山文恵, 原浩昭, 須田生英子, 太田亜紀子, 船木繁雄, 白柏基宏, 阿部春樹. 水晶体嚢切開部の閉鎖により再発を来した悪性緑内障の1例. 日本眼科紀要 50: 141-145, 1999.新潟大学眼科での共著論文です。